MASAHITO UEDA
Department of Physics, The University of Tokyo

学生講義評価

 『基礎方程式とその意味を考える(電磁気パート)』(東京大学教養学部、平成24年度)

  • 2年生なので電磁気学は履修済みだが、発散と回転のイメージなどの新たな考え方を知ることができ、非常に有意義な講義だった。また、研究に対する姿勢や数学と物理学の発展の歴史(ディラックのデルタ関数について等)は聴いていてとても面白く、興味深い内容だった。進振りでどこを選ぼうか考えていたが、この講義を取って理物に進みたいと思った。自分の進路を決める要因となるようなこの講義にとても満足している。

  • 方程式自体が持つ物理的な意味やベクトルが何を表わしているのかが分かるようになった。質問の時間も長くとってもらい良かったと思う。

  • 授業を行う部屋が暑過ぎかつ混んでいたのでもっと広い部屋をとれれば良いと思う。1回目の授業の内容は、理系の学生にとって進路等で非常に参考になったので、来年も開講するならまた行ってほしい。

  • 私は理Ⅰ2年で、1年の時に既に電磁気と相対論を履修していたため、必要最低限のことはある程度理解していた。そのためかも知れないが、私は授業の内容そのものというよりは授業中の生徒からの質問に対する答えが非常に印象深かった。私は3年からは理学部物理学科に進学しようと考えているため、研究者の心構えや心持ち、又物理学科の実際の就職状況など、私にとっては誰よりも説得力のある、かつ非常に有益なお話を聞かせて頂くことができたと思う。物理学科は非常に優秀な生徒が集まるところで、そんなところに進学して自分はやってゆけるのかと不安になるばかりの毎日だったが、先生も程度は違うでしょうが、少なからず私と同じような感情を抱いていたというお話を聞き、先生に言われた通り、「他の分野に行って成功したときの喜びと物理で成功したときの喜びを比べて」 みました。やはり物理が一番でした。これで物理学科に行く決意を固めることができました。建設的かどうかは分かりませんが、マクスウェル方程式の中に相対論が隠れているという話の中で、波動方程式に表れるダランベルシャンが不変になるような変換を考え、それをローレンツ変換として紹介したわけだが、それが相対論とどう関係しているかが少し分かりにくかった。時間的に厳しいかもしれないが、電磁気とは別にアインシュタインの例の原理だけからローレンツ変換を導き、それに対しダランベルシャンの変換性を調べると一致したという流れの方が歴史的にも正しいのではないかと思います。歴史については詳しく勉強していないので、間違っていたら申し訳無いです。

  • 電磁気などに使われる式の詳しい操作を確認しなおすことができた。

  • 席が足りなくなって帰ってしまう学生も多かったので、ひとまわり大きな教室で授業が出来れば良いのではないかと思いました。

  • 2年生としては昨年の物質科学(力学、熱力学、電磁気学)で学んだ範囲内の話が大半で、少々退屈だった。「基礎方程式とその意味を考える」という講義題目だが、基礎方程式を紹介するといったところまでしかいかず、なかなか「その意味を考える」ところまでいっていないのではないかという印象を受けてしまった。 授業は、丁寧かつ簡潔で、とても分かりやすかった。ただ、時間の都合でローレンツ変換など、相対論に関わるところがあまり扱われなかったことが少し残念だった。電磁気学と量子力学を1つの講義にするのではなく、2つに分けて別々に扱ってほしいと思った。

  • 今までマクスウェル方程式がガリレイ変換に対して不変でないことはうのみにしてきただけに、ダランベルシャンを用いて説明されたことはかなり新鮮であった。さらにダランベルシャンが不変に保たれる変換としての条件からローレンツ変換を導いたのは、今までニュートン方程式を通してローレンツ変換を導いたことしかなかった自分にとってかなり勉強になった。欲を言えば、ダランベルシャンについて、どういうときに使うのか、どういう物理量に対して使うのか、具体例なども補足としてプリントに書いて欲しかった。また、アインシュタインの特殊相対性理論は、実際にある物理量の値を求めるための基礎方程式を与えたニュートン力学や電磁気学とは違って、異なる慣性系からは物理法則が同じように見えるという、より根本的な問題を扱っていて、理論としての意味合いが違うのではないかと思った。この認識は正しいのでしょうか?

  • ガウスの法則にクーロンの法則の電場を単純に代入すると矛盾が生じることは知らなかった。わかっているようでわからないことが多いと感じさせてくれた授業だった。具体例や問いを与えればより理解が出来ると思う。

  • 内容が広く、古典的な電磁気学を見渡せ、テンポ良く進んでいく点が魅力的だった。

  • デルタ関数やd'Alembertianの解説も、不十分な部分を補う形で聴けて良かった。

  • 講義で印象に残っているのは第1回目です。研究者の精神性や「winner takes all」など、研究においてのさまざまなことをユーモアをまじえて語って下さったのがとても面白かった。その後の講義では、基礎的な方程式を実際の現実に即して、その意味を考えながら教えて下さり、大変わかりやすかったです。ただ、授業の最後の方は速足になってしまった点と教室の大きさが常に小さく、いつも立見の学生が出てしまっていた点が残念で、来年から生かしてほしいと思う。先生のおかげで物理という世界に興味を持った。

  • 授業では力学、熱力学、電磁気学の大きな体系についての講義を聞いてきた。1年の教養では1つ1つの分野をバラバラに学んできたが、そのつながりを大きくとらえる授業は興味深かった。最初の講義では研究者全体のあり方や最先端の技術者の話を聞け、進振りにおける学部選びに大いに参考になり、考えることも多かった。もう少しレポートにおいて研究について考えるような内容があっても面白いと思った。 第1回目の授業でおっしゃった話はとてもよかった。ぜひこれからも授業があればおこなってほしいと感じた。1年生には勉強の意欲を、2年生には先をよく考える良いきっかけになったと思う。質問の機会を授業中につくることはとてもよかった。授業を聞く時受け身にならず、問題意識や疑問をすぐに投げかける姿勢がつくと思う。

  • 1年生の冬学期の必修科目の1つとして電磁気学を学んだが、自分の中で数式変形で終わってしまっている気がしていたため、この講座に非常に関心を持った。先生の説明を聞いたことによりマクスウェル方程式の物理的な意味、イメージをちゃんとつかめた気がする。講義では、物理学の移り変わりや現代物理の成果及び今取り組んでいる課題など様々なお話を聞くことができ物理に対する興味が深まるばかりだった。現代における電磁気学の活用のお話を更に聞けたらいいなと思った。毎回人が多く授業の人気の高さもうかがわせたが、もう少し広い教室で授業を受けられたら尚良かったと思う。レジュメも配布くださるのは板書を取るのに精一杯になってしまうことがなく、先生のお話をしっかり聞けるしメモもとれるので、大変ありがたかった。

  • 優秀さとはなにか?という人生の方程式ともいえるお話から始まりこの講義は大変興味深いものだった。ただ単にマクスウェル方程式をあつかう電磁気学にとどまらず、物理学の始まりから現代までの流れ、そして、その背景にある理論の話に深くではないにしろ触れることができ、高校そして大学1年間で学習した物理の1分野に対する別の視点を得られたように思う。1限は人が少なくなるという駒場の噂にもかかわらず、この授業は人が多く、ときどき座れずに立ったまま講義を受けなければならなかった。もう少し広い教室で、落ち着いて集中した状態で講義を聞くことが出来ればより良かったと思う。

  • 授業は、つまずきやすい電磁気学分野を俯瞰できるようなもので、とても良かった。

  • 基礎方程式の意味を考えると銘打っておきながら、マクスウェル方程式の導出に終始してしまった感は否めない。基礎方程式を紹介しそれが物理学の思想に与えた影響を語るパートもあったが個人的にはもう少し比重を割いた方がよいと思った。また、式を与えて、いかにそれが有用かという解説が多く、それが基礎方程式となる正当性についての解説が無い点も気になった。例えば山本義隆氏の著作のような、どのような試行錯誤を経て現在の基礎方程式が基礎方程式として結論されるのかという講義を期待していた身としては、本講義は「物理学を俯瞰する」というものでしかなかったように思われる。
     
  • まだ学習していない新しい分野だったので新鮮な気持ちで学習することができた。1学期を2つに分けずとも上田教官が学期をそれぞれ使って深い所まで教えて下さってもいいのではと思う。

  • 僕は宇宙が好きで理物に入りたくて東大理Ⅰに入った。物理を勉強したいとは思っていたものの、シラバスは大量の授業を含み、訳もわからないまま水曜日の1限は、これを取ったのですが、振り返ると正解だった気がする。この授業とレポートをやる上で、どうしても授業だけだと(1回目なので)理解が難しいこともありましたが、自分で本を十何冊も借りて読むうちに、次第に、自分で勉強するようになった気もしますし、電磁気もレポートのために結構勉強したので、相対論も前より少しは見えてきたような気がします。この勢いで量子論もやっちゃって、1年のうちに物理の大体は見ておさえたいと思っています。(全然浅いのですが)この授業は、物理をより勉強したいと思うきっかけになったと思う。駒場ではそれに加えてしっかりと教養を身につけて、2年時には理物に行けるようにがんばりたい。

  • 提案:
    ・来年も同様のクラスを1年向けに開講したらいい。
    ・ノートの取り方を最後じゃなくて、はじめに言ってほしい (途中、一時期、板書マシーンになっていた)。
    ・はじめの教室は人が多すぎたので、もっと大きい教室が良い。
    ・はじめにベクトル解析をもう少しやってほしい。又はやるようにすすめてほしい。

  • マクスウェル方程式のような数式で表わされた電磁気学を学ぶのはとても興味深く、また4つの方程式のそれぞれの項の意味を考えることができたのでとても面白かった。

  • 感想:
    ・現在、自分が勉強しているところから物理学の最先端までの各分野の関わりが知れて良かった。
    ・駒場の授業では見たことがないぐらい生徒の意欲が高く、授業の雰囲気もとてもよかったと思う。特に質問が飛び交う自由闊達な雰囲気は理想的な授業のあり方だったと思う。
    ・生徒の意欲と能力、ともに高く、その中でもかなりの能力差があった。
    ・レポート問題を解く中で理解が甘かったところを発見でき、授業内容をよりよく理解できた。できれば毎回出してほしかった。

  • 演習問題をレベル1~5に分けて、毎回授業内容から出す。その問題は、物理学の有名な著作などから引用し、生徒は適宜参照ページを読み、理解を深めた上で解いてゆく。
    (提案の理由)
    ・物理学に対する生徒の意欲が高く、チャレンジ精神も高い。
    ・1年生と2年生が混在しており能力差が幅広い。
    ・1年生は物理学を独学したいが、いまいちやり方がよく分からないため、演習問題に添って物理学の本を読みこんでいくことで、以降の学習の仕方を体得できる。
    ・数理的手法では手を動かさないと分かったつもりにおちいりやすい。

  • 今回、この授業を受けて大変知的好奇心をかき立てられた。現在2年生ですが1年生のうちに受けておきたかったと思う。周りもこの授業にかなり意欲的に参加しているのでぜひ駒場の名物授業にしてほしい。

  • 心ゆさぶられる授業であったとともに、電磁気を簡便に説明したことにより、自分の理解がより深まったと思う。昨今の教科書を即読するだけで無思考な講義にくらべればはるかに有益だったに違いない。意見としては、来年からは初めから大教室でやってもいいかもしれないといったところである。 

  • 既習の2年としては少し物足りなく感じた。教室をもう少し早目に大きな教室に変更してほしかった。

  • 高校と大学以降のかけ橋となる授業だと思った。大学に入ってどんな勉強をすればいいか分からずお手上げ状態になった自分にとっては非常に有意義だった。

  • まだ進路を決めかねている僕にとっては、ガイダンスでのお話がとてもためになった。他の授業ではそのような話をほぼ聞けないので非常にありがたかった。周りの優秀な人々に少しでも追いつけるよう精進したいと思う(現時点で、分析力で劣り過ぎているので)。授業中の質問タイムはいいと思う。優秀な人がする質問はこちらにも身になるものだし授業で不明な点はなるべく早急に解決すべきだと思うので。

  • 1、2回目の授業が面白かった。その後の授業は私自身が元々勉強していたので、新しいことを習うという目新しさはあまりなかったが初学者にもわかりやすい授業をされていたのが記憶に残っている。先生の授業回数がもう少し多ければよかった気がする。

  • 面白くてためになる授業だった。昔からぼんやりと抱いていた「マクスウェル方程式」のイメージを具体的に、かつ(半分くらいは)自ら手順を追って表現することができたから。物理系の学科に進学したいと考えている僕にとって、将来への布石になるだろうと思った。残念だったことは後半の授業が少し駆け足になってしまったことです。授業時間の制約があるので仕方の無い点もあると思うが、例えば、「数学的準備」のプリントをもっと充実させて全て予習用にする、古典力学の部分をもっと簡潔に扱う、などすると、より一層丁寧に式を追うことができ、物理的意味をも説明できたと思う。授業はとても興味深かった。 難しい内容だったが、複雑に見える式であっても意味があることに気付くことが出来た。方程式を駆使できる力をこれから身につけてゆかなかればと思う。電磁気学における様々な方程式を俯瞰でき2学期以降の学習につながると思う。教室をもう少し広い場所にしてほしかった。

  • はじめの授業で方針を示してもらった割には、あまり活発な議論らしいものをできるほど知識を持っていなくて大学にも慣れていなかったからかほとんど予習もできなかった。もったいない受け方をしてしまったと悔やんでいる。

  • レポート課題を解くにあたって、物理学の本、参考書を読む機会ができたことがよかった。生徒の中には積極的に質問できる人とつい怠けてしまう人がいる。課題も問題である以上、普段の授業でももう少し問題を解かせて考えさせる時間があるといいと思う。

  • 内容としては、序盤の “物理学とは何か” といった内容の授業が特に有意義だった。初回の授業での学生との質疑応答は考えさせられる内容が多くためになった。本格的に電磁気学の内容に入る前の物理学の各分野を概観する授業も、自学自習で理解していた気になっていた古典物理の自らの知見に不足があることを思い知らせてくれ、物理学を根本から理解しようとするきっかけになったと思う。電磁気学の講義については、自分である程度学習を進めていたので、分からない点は特に無かった。最後が中途半端で終わってしまったように感じるのは残念である。提案としては、ゲージ不変性や相対論との関連についての内容まで扱ってほしかったということ、また、序盤の講義のような “基礎方程式の意味を考える” 授業を更にすすめてほしいということも挙げられる。13回の講義の半分では時間的制約もあるかもしれないが、このようなことを期待したい。別の提案として、課題レポートが今回は単なる電磁気学の問題の範囲を出ないものだったので次年度以降は序盤の授業の内容を取り入れた設問を入れても良いのではないかと感じる。文系科目の論述問題に近い形式になるかもしれないが、講義自体の理解度をはかり、理解を促進するのに有用だと思う。提案もいくつかあったがこの講義に私は十分満足している。残されたあと1回の講義も面白いと期待したい。

  • とても有意義な授業であったと感じる。今の自分達のレベルの少し上をいった領域を学ぶということで、数学的な操作の使い方や物理における知識など、実践的な能力を身につけることが出来ただけではなく、良い刺激を受けることが出来、物理の魅力を感じることができた。また、この授業や、授業中に上田先生がお話くださったこと、そしてこの授業がきっかけで参加することとなった理学部物理学科説明会などから、非常におこがましい話でありまだ漠然としたことではあるが、将来的には物理学科に進学したい、そう思うようになった。

  • 物理学とは何かという話から始まり、マクルウェル方程式を導くまでをかみくだいて説明して頂けたので非常にわかりやすく面白かった。また、授業中に気軽に質問できるよう配慮していただけたおかげで、ほとんど疑問を残さずについてゆくことができた。レポート課題は少し難しく感じたが、自分でしっかりと学習する機会になってよかったと思う。回転やローレンツ変換など、馴じみのない概念が登場したときに具体的なイメージを持つのが難しかったので、そのフォローに力を入れて頂けたらなおさら良かった。

  • (建設的な提案)
    ・友人も含め、ストークスの定理とガウスの定理を理解できず、そのため、それらの定理を用いてマクスウェル方程式を導出するまでの過程もあやふやになってしまう人がほとんどだったと思う。自分もその内の1人で、ファインマン物理学~電磁気論~最初の40ページほど読んで理解できた。理解したときに思ったのが、授業では小さな正方形を先に考えて、そのあと任意の閉曲面や閉曲線を考えていたけど、先に、流束や循環の考え方を紹介して閉曲面や閉曲線を2つに分けてもその値は変わらないことを示し、それを無限に行うことで微小の正方形を導入した方が良いと思う。
    ・授業後は休み時間が10分で、その後も授業がある人が大半だったから、質問をする時間が十分確保できない人がいたと思う(自分も)。授業の前にも質問ができたらいいと思う。
    ・プリントは全種類配るべきだと思う。「(6)式に代入」などがプリントに出てきても(6)式が書かれたプリントがないのは不便。
    ・プリントをどんどん更新するならそれを配らないと旧式のプリントしか無い者側としてはプリント同士の接続が悪く、不要な時間ロスが生まれる。

  • 前半の物理の各分野のおおざっぱな説明は、自分に物理に対する見通しをつけてくれてとてもためになったと思う。授業中に質問して良かったのは、とても理解の助けになった。このレポートを終えて、確かに基礎方程式の上田先生の担当されたパートは冬学期で勉強する電磁気の橋渡しになったと思った。早く電磁気の授業を受けたい。

  • まず導入部分での研究者についての話などが非常に興味深かった。将来研究者になりたい僕にとっては、もっといろいろな話を聞きたいところだった。また、本題の部分では、今回の講義だけではまだまだ様々なところに疑問が残りましたが、マクスウェル方程式への大体の流れは理解できたような気がする。同時に、そこから電磁場がありそうだという結論を導けたこと、また時間と空間が混ざることが予感されたことには感動した。今回のような論理の構成の経験を今後様々な教科に生かしていきたいと思う。2ヶ月程でしたが面白い講義をありがとうございました。

  • 非常に楽しくためになる講義だった。今学期受講している講義の中で一番良い講義だったと思う。最初の、大学での勉強,研究の話は大学に入ったばかりの自分にとって大変参考になった。その後の各分野における基礎方程式のお話も興味深かった。何よりも電磁気学については数式とその意味について分かりやすく説明して頂いたのでかなり理解することができた。短い間だったが上田先生の授業を受けることができ良かった。(提言)前半をもう少し駆け足で進めてもらい相対論との関係をもっと聞きたかった。

  • 高校のときにパターン分類のみで物理の問題を解いてきた僕には非常に面白い授業でした。最初は、微分演算子∇の関わる演算が全く理解できず、式の意味も変形の過程も何も理解できずに苦しんだが、何度も考えるうちに理解できるようになってきた。また、授業の説明に何箇所かハッと気付かされるところがあり、これから先の学習にも役立つ気がしている。

  • 非常におもしろかった。質問中心の授業はあまりやったことがなく、新鮮だった。1、2、3時間目は物理学全般を俯瞰するような授業でワクワクした。声も聞きとりやすかった。指定された図書を読んでみたら分かりやすくて良かった。

  • 1限はなかなかきつい。

  • 物理学の奥深さが良くわかった。

  • 1年生でこの講義を受ける人はどうしても扱ったことのない数学を用いることになることが一番気になった。時間の関係上しかたがないが、イメージは理解できても厳密にはわかっていない。発散や回転の積分を運用することにどうしても違和感があった。数学的な厳密さはこの授業の本旨ではないと思うが、自分で一部の項目だけ学習するのは大変なので、発散や回転についてもう少し詳しい説明が自分はほしかった。また、レポート問題にある∇2と(A・x∇)~は講義プリントには説明が無くて大変混乱した(これは同級の友人も同様だったようだ。)不満を先にならべてしまったが、物理学が何たるか、各基礎方程式の意味するもの、その歴史的、思想的影響等が学べとてもおもしろかった。提案としては、講義で用いるプリントをもう少し詳しく書いて頂けるとありがたい。あと「5.クーロンの法則の微分形」のプリント、頭に(33)式とありますが、(33)式はどこにも書かれていないと思う(勘違いでしたらすみません)。

  • はじめは難しい方程式をたくさん習って大変な授業なのかなと思ったが、とても分かりやすく、初めて目にした発散・回転や∇,□といった演算子まで感覚的に理解することができ受講して良かったと思う。まだまだ偏微分やナブラを利用した演算に慣れていないところもあるのでさらに演習を積んで具体的な電磁波の問題などに対応したり、自分で新たな発見をしていけるよう努めたいと思う。今回のレポ-トに関してかなり難しい問題として電場・磁場が関わってきただけで、単純な電場・磁場の問題で演算のイメージを具体化して掴めるようなものがなかったのが少しもの足りないと感じた。特に、回転・発散がまだ完全に掴みきれていない感じが残っていて、問8は大変苦しんだ。ぜひ電荷密度の分布によって発散が生じそれが磁場に影響を与える,あるいは磁場の時間変化で電場の回転が生じる(特に3平面上の回転が合わさって立体的になったとき、どのような回転になるのか想像しにくい)といったことのイメージが膨らむような問題も欲しいと思った。

  • この授業、そしてこのレポートをきっかけに電磁気学やベクトル解析、デルタ関数など非常に多くのことを学んだ。とても大変だったが‘力’がついたと思う。レポートは比較的数学的要素が強いものが多かったので、もう少し物理的要素の強い問題があったほうが、理解が深まり良いのではないかと思う。授業は慣れない数学記号が用いられ理解度が少し低かった。自分で問題を解いて慣れると理解度が上がったので、自主勉強用に任意で解く問題を出していただけると理解が進んだと思う。

  • 物理学がどういうものであるのか、これから学んでいくだろうということに対し、この授業はその姿勢を学ぶことのできる授業だった。このレポートのおかげで電磁気をひと通り自分で学び直すことができた。授業に対する望みは、質問タイムが長かったせいか授業の進行具合がよくなく、駆け足で授業が終わってしまったことです。そこがもったいなかったのではと思う。質問はメールしてくれれば返事をします、というのはどうでしょうか?しかし、内容も大学に入りたての自分にはちょうど良く(少し難しかったが...)良い予習が出来たと思う。

  • 授業は一般向けの本のように話だけでなく、数式によって記述し,それでいて内容はただの計算に終わらず、「基礎方程式の意味を考える」を実践しておりとてもおもしろかった。しかし、数学的準備もしていただいたが高校レベルの知識しかなかった人には高度すぎる感もあった。私の場合、ナブラ演算子が出てきたあたりで授業内容の理解が滞ってしまった。そんな時間が無いのも分かった上で勝手な希望を述べるともっと手厚く数学的準備をしてほしかったと思う。ただ、今となっては、この授業で、物理に必要な数学を自分で学ぶきっかけになったので良かった。

  • 大学の数学的知識が全くない1年生の自分にとっては電磁気学以前に∇やストークスの定理の理解が出来ずに非常に大変だった。1年生用には、それら数学知識を詳しく書いたプリントを配るか、別の授業で物理のための数学を教えてほしかったと思う。

  • 初心者にも分かりやすい授業を心がけられていてとてもいい授業だと思う。量子論についての授業も上田先生にやっていただきたい。

  • 授業の前半を通して物理学の全体像を大まかにつかむことができた。これから様々な自然科学の勉強をしていくにあたり見通しが有るのと無いのとでは大きな違いがあるだろう。その点で、大変有意義で、ありがたかった。また、講義後半やこのレポートを通して電磁気学の基本に接することができ、ベクトル解析や偏微分、デルタ関数といった新たな数学的操作・概念にもある程度慣れることができた。これも、少なからず今後のアドバンテージになるはずであり、良かった点である。今回、このレポートは難しく感じた。あとから振り返った時にもっと簡単に感じられるようこれから学習を積み重ねていかなければと改めて気が引き締まった。

  • 講義題目の「基礎方程式とその意味を考える」とあるように、講義で登場する方程式は電磁気学においては基礎的であるのかもしれないが、高校を卒業したばかりの大学生で物理は高校までの内容しか知らない人にとっては非常に発展的であるように感じられた。特に偏微分は、大学においては当然のように用いられているが、高校では学習しないので、しばしば偏微分をよく理解していないことが講義の内容理解の妨げになっていた気がする。あるいは、大学ではベクトルは矢印を用いず太文字を用いて表現する等、内容ではなく表記上の問題による戸惑いもあったように思われる。結局、講義の内容の理解の障壁となったのは、ほとんどの場合、高校と大学の間にあるギャップであったように思われる。

  • 身の丈に合わない講義をとってしまったようです。

  • 数学的知識の説明をもっと丁寧にしてほしい。

  • 計算については、当然のことながら、納得しながら授業を聞くということはできず、このレポートの問題も解くのにもかなり時間がかかったが、これから学んでいくであろう物理学に少しでも触れられたことは今後のためになると思う。

  • 物理学のことだけではなく、先生の物理学者として,人生の先輩としてのお話をうかがえて勉強になった。

  • 最初の回の質問形式がとてもためになった。将来研究者を志す人が多い中、あまり、先生が研究について語る機会が無いので貴重だったと思う。提案としては、もうちょっと広い教室で授業を聞きたいことである。遅刻者のためにいちいち中断するのがいただけなかったのと、教室が暑苦しくなってしまったので。

  • 電磁気をまだ大学で習っていない1年生にも理解しやすかったように思う。ところで、プリントに式(32)~(49)が無かったのですが。

  • 講義を受けて一番良かったと思うことは、自分の物理学に対する考え方を大きく見直すことができたことです。今までいわゆる「受験物理」に接してきて、「問題のための問題」の物理が面白くて運動方程式や慣性質量、重力質量の違いなどには大して興味がなかった。でも、この講義を聞いて、「運動方程式」がいかにすごい式なのかを初めて理解でき、慣性質量、重力質量の違いの重要性(どのように質量を定義するかの重要性,難解さ)も認識することができた。また、今までの物理学の流れを大まかに学んでその時代のパラダイムの重要性や、自分がいかに古典力学のパラダイムに支配されているのかを痛感し、自分の思考の固さを再認識することができたのも大きな収穫である。正直言って、まだベクトル解析や偏微分もろくに分かっていない私では講義の内容はなんとなくにしか分からなかったが、それでもマクスウェル方程式が意味することを物理的に少しでも学べたことは良かったと思っている。また、理学部物理学科の先生の物理に対する考え方や信念を聞くことができたことも非常に新鮮でいい経験だった。授業を聞いてもっと知りたいと思ったことは先人達が考えた結果的には間違っていた考え方や理論である。確かに、運動方程式やマクスウェル方程式など非常に上手く美しく世の中を記述する式を学ぶことも重要だが、やはりその式が導出された背後には様々な実験結果はもちろん、先人達の考えたその時代の様々な理論もあったと思う。そういう経過をもう少し詳しく知ることができれば自分がこの先「基礎方程式」を発見しようと奮起した際に非常に良い道標になったと思う。また、マクスウェル方程式を基礎とする電磁気学で現在最も社会で活躍している機器との関連性も具体的に知りたかった。数学の知識が十分に無い私でもそのような話が聞ければもっと深い理解ができたように思う。面白い授業をしていただきありがとうございました。

  • 授業は全編を通してとても興味深いものだった。前半の「人生の基礎方程式」のような部分では実際の大学での学びや研究についてとても参考になった。物理学の沿革も各分野の繋がりや変遷がわかり、「物理学」という学問がクリアに見えるようになった気がする。後半は、内容や数学的操作が難しく理解しきれないこともあったが、その点はこのレポート課題に取り組むことがとても良い復習になった。この課題は決して簡単ではないが、いくら考えても(間違いはあるにしても)全く結論を出せないことは無く、生意気な言い方ではあるが、よくできているなという印象を持った。また、一年生の早い時期に∇含めた様々な偏微分等の計算に触れられたことは他の必修科目の内容を理解する助けになり、加えて、他の科目の内容がこの講義および課題をこなす大きな助けとなったことも多くあったので複数の科目の良い相乗効果が起きたと言え、これもとても理解の助けとなった。特に授業に不満は無いのですが、強いて挙げるなら2つあります。配られたプリントの数式に振られた番号が対応していなかったことと対応部分が印刷外であったりしたので調整をしていただきたいこと、教室が多少せまかったことでもう少し席にゆとりがあるとうれしい。

  • 授業時間が少し足りなかったように感じる。質問の時間も初回に比べると段々なくなっていったようだった。とはいっても結局自分で調べて考えるのが一番良いのだと思う。何でも分かっている人に聞くのはてっとり早いがそれは最終手段でありまずは文献にあたるべき。もちろん文献に書いてあることすべてが真実では無いし疑ってかかるべきである。つまり講義で手に入れた手がかりをもとに、自分でゆっくりと納得しながら理解することが大切なのだと思う。

  • 物理を学習する上でやはり数学的な力は必須であり、まだ1年生の僕は物理(例えば電磁気)を学習したくてもベクトル解析などを学んでいないため無理だった。しかし、基礎方程式の授業で数学的なことはもちろん電磁気の表面的な式を導出できるようになり徐々に自分の学習したい分野にも手がつけられるようになってきた。自分は物理が好きなので1限でもしっかり出たいと思える授業だった。

  • 1年生としては大変難しく感じるが刺激的で面白い。物性研究の最先端について聞ける機会が増えれば,と思った。

  • ナブラが終わったあたりから、もう少しじっくりやっていただけるとありがたい。

  • 自分は大学に入ったばかりで、大学の数学・電磁気学・相対論についてわずかながら自分で調べた断片的な知識があるに過ぎなかった。しかし、この授業を受けることでそれらがすべて一つに繋がっていることが説明されていくのを見て感動した。さらに全く知らなかったデルタ関数などの知識もわかりやすく説明していただき理解の助けとなった。1回目の授業の研究者としてあるべき姿勢は将来に非常に参考となった。

  • 大学からの勉強は扱う分野が広大過ぎてどこから手をつければよいのか呆然としてしまったが、この授業はベクトル解析・電磁気といった勉強の指針を示してくれたので1年のこの時期にとって有意義なものだったと感じている。また、授業の受け方、理解を優先して板書をとるのは最低限、も参考になった。残念だったのは後半の波動方程式やミンコフスキー変換の話が駆け足になってしまったことだ。個人的には生徒の質問に答えるよりも、電磁気学の話を進めて深めてほしい。勉強は個人でするものであり、大学での講義は個人の勉強でカバーしにくい部分を補うものであるべき、という考えはもっともであると思うが、新分野や新奇な概念の学習はなかなか一人では進めにくいのが実情で、自分は自学のきっかけ・ペースメーカーとしての役割を講義に求めたい(その意味では、この講義は十分自学のきっかけとなったが、欲を言えばもっと電磁気の話を聞きたかった)。生徒の質問のみで講義が進行するというのは確かに理想の形態であると思うが、生徒がその分野に対して質問できるほどの成熟した理解を持っていることが前提になっており、1年夏学期としては高度過ぎるきらいがあると思う。改善点としては、課題のレポートの問題は小出しにしても良かったのではないかと思う。関連する分野の授業が終わる毎に期末レポートの問題として予告し開示しておけば生徒はその分早くレポートに取り掛かれるし復習ともなるので、その後の講義においてゆかれる可能性も低くなると思う。また、教室がせまいことと授業が1限であることは、心が弱って怠惰に堕している場合にはサボリを促進してしまうので良くないと思う。

  • 「物理学とは」の章で物理学の発展の流れを知ることができたのがよかったと思う。また、初回授業のように多くの質問を受け付けこれからの道筋について話してもらったことは他の授業には無く非常にためになった、来年も続けてほしい。電磁気学の授業内容についてはマクスウェル方程式から特殊相対論を導くところをもう少しじっくり聞きたかった。(時間があれば、特殊相対論を導くだけでなくその関連項目も。)そのためには、発散や回転、ガウスの発散定理など数学的な前提知識を予習でほぼカバーするようにしてもらい授業での解説を省けるようにするなどがいい方法なのではと思う。授業は面白かった。

  • はじめのベクトル演算で、発散や回転の物理的なイメージをつかむのに時間がかかり大変だった。説明のときに、電磁気学では場のベクトル量に対し演算を行っているのだということをもう少し強調していただければ理解が早かったのではと思う。例えば、今日の問2で、r=(x, y, z)が、座標(x, y, z)における場のベクトルが(x, y, z)であると表わしているところを、単に点の座標(x, y, z)を表わしているのだと誤解し、混乱してしまった。

  • 高度な概念を話されたとき独特の抵抗を感じることが無かった。又、スムーズに今回のレポートにつながるような構成であることから、全体としては良かったと思う。しかし、このレポートが殆どベクトル解析に終止し、出した結果や過程も多くの場合に使われないうちに忘れられる可能性が高いと思う。継続的な学習につながるように、授業の最後、レポート問題分の最後にマクスウェル方程式の応用例を示したりさらに学習することのススメなどとして参考書をリスト化して自習に気が向かいやすくするなどの工夫はし得ると思われる。もし、先生に教育改革に携わる機会があるなら、中学・高校数学で、もっと新しい概念を深められるような、例えば線型代数の内容等,をもっと本質から深めてベクトルと行列を一体化して教えるような教育法を提示して、高校物理に最低限、微積を導入するように進言して頂き(それが実現すれば本質的に物理を扱えさらに深い内容をスムーズに扱えるようになりそうですが)、そうした長期展望であれ又そうでなかれ、自主的な学習をする人が増えるようになったら良いと思う。

  • 1年の夏学期からいきなりマクスウェル方程式を習い難しかったけど多少は理解できたと思うし、式が持つ意味を学んでこれらのことを自分で発見してきた先人達はすごいと思った。内容を深く理解するための練習問題があればいいと思う。

  • 受験が終わりだらけていた頭を再びちゃんと使い始める良いきっかけとなった。ただ、高校と大学でのギャップが大き過ぎたので微分演算子の所で例題があると理解しやすかったと思う。

  • 1年の始めにとって良かったと思える授業。ネットでは方程式にHやDが含まれていたが、どうなのでしょう?

  • 今回の授業はとても難しく感じたが、これから自分が物理学に進んでいきたいという気持ちが強くなった。これから勉強していこうと思う。

  • 非常にレベルの高い講義だったが高校ではつながりが明確でなかった磁場と電場との間に密接な関係があることが分かった。また、ベクトル解析の分野もほとんどが未習でありながら深くまで勉強することができたと思う。難しい分野を分かりやすく教えていただき、本当にありがとうございました。

  • 今回の講義では、数学の方面で記号の多くて取りかかりにくいベクトル解析に手を出すことができた。div, rotについては知っていたが、計算にしか出てきたことが無く、実際の理論上の方程式という形ででてきたのは身につかせるにはとても有用であり、デルタ関数も含め、楽しんで取りかかることができた。物理の方面では、名称しか知らなかったマクスウェル方程式を実際に見たり積分形から微分形へと変換したり波動方程式を導いたりして方程式を利用するのが面白かった。提案としては、マクスウェル方程式について導出の前段階で簡単に説明があると良いと思う。講義の最中には、計算自体は難なくすすめたけれども、何を目標に式を変形していったのかわからなかった。特に、マクスウェル方程式が、名前のあるポアソン方程式やファラデーの法則を含んでいるとは先入観もあって考えもしなかったためだったと思う。

  • 前提となる数学的知識が、レポートの積分範囲が実数全体の積分は少し困ったがベクトルは必要な物として先に解説が配られて非常に助かった。ただ、プリントに発散や回転の表れる実際のベクトル例が欲しかった。高校の時に習った電磁気の式類が互いに関係しながら対称性をもったMaxwell方程式にまとまっていた様子には非常に驚いた。また、電磁波が電場と磁場の振動として伝わるというのが今まで訳がわからなかったが、式上で存在を示すことができて少し理解に近づいた気がする。

  • (提案) 湧き出しや回転などの話をするときに問4のような具体的な3次元ベクトルを示し、divやrotなどを視覚的に理解できるようにしてほしい。特にdivが「ベクトル」の湧き出しであることを強調していただけるともっと速く理解することができたと思う。(感想)1年生は2年生に比べて数学的知識も電磁気学の知識も少なく、図書館でMaxwellについて長時間調べプリントを見て1つ1つ理解していったのでとても時間がかかった。波動方程式に関しては完全な理解が出来ていないので残念だが、特殊相対論へ一歩近づくことができた気がする。

  • Maxwell方程式の不変性からローレンツ変換が導けるという点の説明をもう少し掘り下げてもよいのではと思った。

  • (ローレンツ変換を行う行列Tで表わすと であることが必要、またTの集合は群をなすなど)
  • 最初の2回ぐらいの「大学での勉強とは?」や「物理学の広がり」「研究者として」などが聞けて有意義だった。大学に入りたての身としては今後の道筋が少し見えた感じがあり良かった。講義に関してはベクトル解析の発散や回転の辺りが簡単には理解できなかったが、磁場に関しては発散がないなどのイメージは得ることができたのでよかったと思う。また、「場」という考え方が登場したり、デルタ関数など通常の概念とは離れたものを持ち込まれたことで物理学が発展してきた歴史を垣間見ることができ興味深かった。

  • 授業を受けて、優秀さということについて考えた。東大に入った以上、東大生は東京大学で要求する標準、つまり入試の合格点を満たして東大に通っているわけで、それは優秀であることの一つの指標になるのでしょう。しかし、所詮それは一つの、優秀さに対する考え方であって、それが優秀であるという絶対的な基準で無いのも事実である。実際、東大に入って周りを見ると僕などが及ばないような優秀な人がいくらでも見つかる。僕は有名私立校でちやほやされながらそれなりの成績で高校生活を過ごした人間だがそのとき言われていた「頭の良さ」とは全く違うベクトルで頭がいい人がたくさんいることを感じた。人に一から教えるのが上手い人や、サークル・企画を率先して引っ張れる人、このレポートを難なくこなし、発展的なことまで考えが至る人など様々である。僕は明らかにこのような人達には劣っているはずで、今まで、受験という壁を何度も乗り越えるための「マニュアル」(先生のおっしゃる)を徹底的に教えられたのだと思う。そのような点で僕は大学に入ってからとてつもない不安をひしひしと感じている。自分が自信をもって一番だと誇れる分野がどこにあるのかまたはあるのかすらも分からない。僕は理系に進んだが明らかに一番などになれるとは思えない。このレポートを見てもそうである。解きはしたけれど何をしているのかさっぱりわからないので(式が何を示しているのかがわからないので)仕方が無い。そのため、僕は物理学、さらには理系の分野はあきらめた方がいいのではと悩んだ。おそらくこのレポートにもマニュアル(難しいマニュアルを読み解く力、多少の思考力も加わるでしょうが)が必要でしょうか?それもこなせたか怪しいのですから。やはりマニュアルがあって初めて思考力・想像力につながるのでしょうか?しかし、このレポートをやっていて思ったのはたとえそうであって物理において一番になることができなかったとしても必ずしもその受けた授業が無意味になるとは限らないということです。アップルの元CEOの故ジョブズ氏は大学在学中カリグラフィーを学んでいたそうです。決して一番ではなかった。しかし、彼は後々その技術をマックのフォントに応用することで大成功した。彼はカリグラフィーにおいて一番になったのではなくカリグラフィーをパソコンの中で活用することにおいて一番になったのである。これと同じことが今の僕にもいえると信じている。何において一番になるかはまだ決まっていないが、必ずその分野において今受けている講義が役にたつことがあるはずだと思う。なので、たとえ物理の基礎方程式の分野で一番になれなくても、こんなところであきらめなくてもいいのだと気付きました。今回の授業、レポートに関しては分からないことだらけだったが、これにめげずに理系科目を頑張っていこうと思います。そう考えると中学・高校の頃、もっと教養をつけられなかったのがすごく愚かで悔しいです。マニュアル力ばかり鍛えて、まともに本も読んだりせず、興味を持てる分野がないので、思考力・想像力を鍛えるような授業も取り入れるべきだと思った。もちろん、大学の授業にもそれは求められていると思う。今は勉強の要素が大学において強いのが残念です。単位だの代返だの不可だの…今までは無かった心配ごとが増え、純粋に講義を面白いと思えないのは問題だと思うし、進振りの意義が薄れてしまうというのも事実だと思う。

  • 初学者を対象として授業なのである種の“おまじない”がいくつかあったのは否めないが、それでも出来るだけ少ない原理から公式を導くことを意識した授業だったと思う。楽しかったです。

  • 正直言って、難しかった。プリントに書いてあったり、板書にある計算式は何とか理解できたがそれでもハードルが高かった。もう少し頭の中で知識が整理された時期に受講するのが良かったと思う。でも、興味深いなとはぼんやりと感じた。第一講の話は本編とは関係無いだろうがとても面白かった。しかし、第一講ですべて話し切ってしまうのはもったいないとも思う。というのは4月はあまりにも意欲の高い時期であり、第一講の話をしてもモチベーションに大きな影響は無く、少しずつ意欲が下がる5月頃にも話すことで学生は一定のモチベーションを保てるのかなと思う。(言ってみれば、4月病, 5月病と呼ばれているものである) ただ優秀の定義は上田先生がおっしゃられたものであるとは限らないのかなと思うのが私の考えである。更に言えば、必ずしも「優秀」を目指す必要性もないと思う。と書くと意識が低い学生と思われてしまうのではないかと危惧しているが、部の活動で忙しく、この自分の意見の基となる点をまとめることが出来ないという、どう考えても言い訳いうことしか言えずに悔しく思いつつ、中途半端ではあるが、ここで終わろうと思う。すみませんでした。

  • はじめは回転や発散から全く理解できなかったので、授業の内容が全く分からなかった。今は本を見てやっと理解できるようになったが、もう少し偏微分や面積を1年生にも理解できるよう丁寧に解説してもらいたかった。

  • 電磁気の教科書や授業ノート、プリントなどを参考にしつつレポートを書いた。授業は毎回楽しいので受けていたがその理解度は全然深みまで達していないことをこのレポートによって強く感じだ。

  • 1回目の授業でのお話は大変興味深かった。研究者というものに漠然としたイメージしか持っていなかったので大変参考になった。ひとつの研究に多大な時間をかけることへの抵抗としていろいろと自分が思っていたことを語っていただけたので非常に有意義だった。今後の進路を考える上で参考にしたいと思っている。また、質問の時間もしっかり取られていて良かった。今まで受けた講義の中で一番質問しやすい雰囲気になっていて対応も的確で好印象だった。授業が5回ということであわただしくなってしまったのが残念である。各々独立で13回あればよかったかなと思う。(そうしたら他の開講講座との差異がなくなってしまいますが)2学期の電磁気学を頑張りたいと思う。

  • 授業内では、漠然としたイメージは持っていても式展開で分からないところがほとんどだった。ひとつひとつのことを理解するのに非常に時間がかかり、プリントの内容もまだ十分には理解していない。

  • (感想と建設的な提案)∇やディラックのデルタ関数など、新しい概念と演算方法はなかなか難しかったが、理解することができた結果、大学で学ぶ数理系学問に対する視野が広がった。高校物理で学んだ電磁気学が微積分によって更に深まったのを実感できてよかった。しかし、ストークスの定理など、まだ数学的な理解が追い付いていない部分もあるので、これから数学や物理学を学ぶ上でしっかり身につけていこうと思う。先取りできて概念的な知識を会得できたことは大きかった。建設的な提案としては、もう少し定理や法則に関する数学的説明を付け加えなければ授業中の理解が追い付かなかったのと、レポート問題に関してはガウスの発散定理についてもう少し誘導みたいなものが欲しかった。

  • 授業はとてもおもしろく、毎回楽しみにしていたが、ベクトル解析の概念や微分積分なども含め、1年生のこの時期に全てを深く理解するのは6回の授業ではとても無理がある気がした。夏休みに参考書を読み、冬学期の電磁気学をしっかり勉強することでもっときっちりマクスウェル方程式の奥深さを味わいたいと思う。建設的な提案としては、第一回目の講義からすぐに授業をやってほしかった。そうすれば進度をもう少しゆっくりすることができたのではないだろうか?1回目の講義の話を最後の講義で時間が余ったらする方が良いと思う。

  • 初めて聞くような内容も多く含まれていて、かなり難しく感じたが、電場や磁場などのことが、このようなきれいな方程式で表現できることを知って感動した。今後もさらに理解を深めてゆきたいと思う。

  • (感想) 新しく出てくる概念や計算法の中には難しく理解するのに時間がかかるものもあったが、2学期に本格的に学ぶことになる電磁気学を、基礎方程式を軸として広くとらえることができた。分野別に詳しく学ぶことはその分野をよく知るためには良いことだと思うがなかなか広い視野を持って学ぶ機会が無く、そのため学んだ分野が本当に分かり身に着いたのか怪しいことがある。そのような意味でこの講義は良い機会だった。(提案)物理を学ぶ以上、ある程度数学を使う必要はあるのだろうが、数式に目がくらんで、本質をつかみ損ねてしまうことがあるかもしれないと思った。大学の数学を既に独習している、もしくは2年生なら比較的楽についていけると思うがあまり数学を知らない1年生にとってはちょっと負担が大きかった気がする。なので、数学の説明をもう少し詳しく、時間を取っていただけると嬉しい。

  • 授業は進むのが速く、さらに数学の部分も難しかった。授業中はほとんど何も理解できなかった。数学は自分で手を動かしてみないと真に理解することはできないので発散や回転などについて具体的な問題を授業中にいくつか解いた方が生徒の理解が深まると思った。また、授業は方程式の導出ばかりで方程式の意味についてもう少し深い所まで扱ってほしかった。はじめの方の授業で、物理の大枠について説明している時に上田先生が生徒ひとりひとりの疑問に答えてくれたことは質問をしていない他の生徒にとっても非常にためになると思ったので質問がしやすい授業の雰囲気を続けてほしいと思った。今回のレポート問題を見たとき難しすぎると思ったが(実際難しかった)、その分発散や回転、デルタ関数についての理解を深めることが出来た。

  • 一見意味不明に見える記号の並びでも一つずつその意味を考えていくと世界の成り立ちの一端を表わしていることがわかり感慨深かった。建設的かどうかはわからないが、意見としては、ガイダンス2回目3回目あたりの「物理学の世界の成り立ち」は他の物理の授業と重複するので、もう少し分量を減らして頂ければよいと思う。

  • 2学期の電磁気は、その先の量子論・相対論の見通しを良くしようと思い授業を受けたのですが、この期間でベクトル解析の考え方を理解するのは厳しかった。レポートの期間内には達成できなかったが、これから、正しい理解に近づけるようにします。

  • 今回の演習において、例えば、問3(i)を証明する際に、 を連続性を基にして使ったのですが、連続なのかどうかの根拠はなかった。自然現象の中ではこのようなベクトルなどはC∞級と考えても良いのでしょうか?それとも連続性無しに適用してもここでは大丈夫なのでしょうか?そのあたりを授業でも取り上げていただけるとありがたいです。普段の授業ではいままで考えたことも無かったような概念にたくさん触れることができて困惑もあるが大変楽しく学ぶことができた。来年度に更に発達した内容へ進むためにもしっかりとついてゆきたいと思う。

  • 私は途中から授業に参加したので数学的準備のところからしか聴けなかった。しかし数学力が到底及ばず今回のレポートを解くにあたっても多くの独学を強いられ、非常に苦戦した。講義中に解説しなくてもいいので、もう少し踏み込んだ数学の解説プリントがあると有難い。講義の内容は、大学生になったことを実感できて非常に興味深く、大変充実していた。

  • 授業はだいぶ高度な内容を扱っているようであり大学に入学したばかりの僕は高校物理との間の飛躍に驚きを禁じ得なかった。特によくわかっていない数学の理論を用いて話が展開される点が最も、扱っている物理的な内容の理解・把握を遠ざけているように感じた。その点で物理を勉強するにはどうしたらよいのかわからなくなった。物理は(理解していない)数式に適宜値を代入したり、式変形をしていくだけのものではないはずである。(しかし今回のレポートはそう進めざるを得なかった。)

  • 1年生の時に受講するか2年生の時に受講するかで受け取り方はだいぶ異なってくると思うが、1年生の僕にとってこの授業はかなり背伸びをした内容だったように思う。高校物理までしか知らなかった僕にとっては、一度授業を受けるだけでは理解できなくても、復習したり今回のようなレポート課題の提出という形で表現したりアウトプットするという過程を経て、少しずつではあるが理解を深めることができたように思う。建設的な提案はあまり思いつかないが、もっと自主的に理解を深めたいと思った人がどういった本に当たればいいのかという紹介があれば、この授業が終わった後でも役に立つと思う。

  • 偏微分や∇も知らない所からのスタートだったが式の意味を考えながら計算をしたり結果を見たりすると理解が易しくなり授業内容はしっかりと身につけることができた。と思っていたがいざレポートに取りかかると手が止まってしまったものがいくつかあった。物理現象の理解には物理的イメージが欠かせず、それを強調したい授業なのは分かって受講したのだが、レポートで数式の理解を問うのなら、そういった問題を週毎の宿題として出して頂いた方が双方向から物理現象に対する理解を深められ、より効果的ではと思った。その上で、提出は全ての週のものをまとめて行うということになされば先生のお手間もそれほど変わらないように思う。毎回の授業はとても面白く、興味を持って取り組めた。

  • 高校でマクスウェル方程式について聞き、複雑な体系の存在を想定していたが、数学的アプローチによって、難解でありなからも洗練された体系が見えて物理の素晴らしさを体感できた。数学的なバランスも丁度良いですが、もう少し現代物理とのつながりを示していただけると尚良いと思う。

  • 質問を講義中にできたことで、補足的な事項がたくさん聞けてためになった。私自身は質問していないが、同じ講義を受けている人達の考えている事の一部分でも知ることができ有意義な講義だった。

  • 第1回目の授業での“3つの優秀さ”というお話は今までの自分の発想になく、かつ自分の身につきささる話でこれからの勉強の参考にしようと思った。概念的な話を多くしてくださったので、多少なりともイメージをつかむことができた。学生との対話の中にたくさん学べることがあり非常に為になった。上田先生を通して、研究者としての姿勢や考え方、在り方を垣間見ることができたので、自らの姿勢を見直すきっかけともなり、貴重な体験だった。

  • 「マクスウェル方程式」などと名前だけはこれまで知っていたが、実際に数学的にそれらを導き出すことができてよかった。また、マクスウェル方程式は量子力学においても不変というのはとても興味深かった。正直言って授業にあまりついてゆけていなかったが、最終的にこのレポートも解くことができてよかった。

  • 速すぎず、遅すぎず、丁度よいテンポでマクスウェル方程式の導出を体験できた点で、興味深い講義だった。前半でベクトル解析の物理的意味が強調されていたのが、現象をイメージする助けとなり他の講義でも役立った。また、初回・次回のガイダンス的授業もここでしか聴けず良かった。

  • 2回目の授業から参加させて頂いた。1年生の私には少し難しい内容だったが板書とプリントをしっかり読みとおしたことで自分なりに理解できたのかなと思う。クーロンの法則やファラデ-の電磁誘導の法則、アンペールの法則といった私の持つ高校物理の知識から名前を聞いたことがあるぐらいだったマクスウェル方程式へと至る過程は感動した。ベクトルの微分や偏微分、回転と発散、デルタ関数といった数学的知識を身につけられたこともよかった。

  • (個人意見)
    ・部屋が少し狭かった(仕方ない部分がありますが)
    ・プリントの式番号で式がのっていない番号があったときに少し困った
    ・板書、プリントがわかりやすかった
    ・1年生の私には数学的準備がとてもありがたかった
    ・発散より回転のほうが楽しかった

  • 非常に興味深い授業だった。講義の充実した内容(明確な論理で物理学の問題をばっさばっさと示してゆく)も然ることながら物理学科の様子その他の雑談もおもしろかった。講義の中盤で、自分の不覚により、丸々90分を眠ってしまったことが本当に悔やまれる。ところで先生の講義に限らず各所で武勇伝を耳にする物理学の有名人とは村山斉機構長のことでしょうか?一度彼の講演を聴きに行ったことがあるのだが、なかなか話が面白くてすっかり虜になってしまった。当時の講演は一年向けのものだったのだが、もし、もっと学術的に踏み込んだ内容で講演の機会があればぜひとも参加したいと思う(それについていける程の勉強量が求められそうですが…)。

  • 今回のレポート課題で所謂五月病の気分が引き締まり、また問6のように理解できていない点があって悔しい思いをしたので向学心の湧く良いきっかけとなった。活を入れるためにも今後またこのような講義があれば学期半ばでのレポート課題はやるべきだと思う。続けていってほしい。

  • ベクトル解析の演習問題(計算練習)をプリントに組み込めばより実践的な力を身につけるのに役立つと思う。その他プリントでは誤字脱字が少しあった点を除けば見やすく要点のまとまった素晴らしいものであると思う。授業自体も、(後ろの方の席になってしまったときも)聴きとりやすい声と見やすい板書だった。とても興味深い授業だった。

  • 1学期でも理解できるわかりやすい講義だったが、駆け足のところが多かったので予習の量を増やしても良いと思った。このような講義が駒場でより多く開講されることを願っている。

  • 授業中にプリントにメモを書きこみそのプリントを見直すとマクスウェル方程式の導出の流れがつかめて見直せば見直すほど良い授業とプリントだと思っている。ただ、プリントの内容を一から説明するのではなく、予め配布して予習させていただけたら、より授業の理解が促進したと思う。予習をし、質問の多く出る授業だと更に有意義な授業になったのではと思った。

  • とてもわかりやすい授業だった。特に印象的だったのは、生徒との対話を大切にすることです。僕の知っている東大の先生はみな一方的に話しているだけで,生徒の様子を気にしている先生もいますが、程度はかなり小さく、本当に生徒にわからせようとしているのかと疑問に思うぐらいです。上田先生は、多いときは授業の半分ぐらいを質問の時間にあてるほど生徒の理解を最優先にしていて、とてもすばらしいと思った。

  • 授業は面白かったのですが数学的な準備が少なかったため理解不足のまま終わってしまいレポートも不完全になってしまった。もう少し基礎的な部分から数学についての説明(ベクトル解析など)があるとよかったのかなと思った。

  • 非常に興味深い内容で、しかも将来の職業において必ず役立つもので、この授業を受けることができたのはとても嬉しいことだった。ただ、1年生には少し難しいことが多くあまりついてゆくことができなかったのが残念である。履修を2年生対象にした方がいいと思う。

  • 見慣れない単語や数式ばかりで難しく感じていたが、復習したり、関連する本を読むとよく理解できた。そういう意味でこの授業は発展的な学習のきっかけになった。1年生であるため、まだ電磁気学は学んでいないが冬学期にはこの授業が大きな助けになると思う。数学的準備の章にはとても助けられた。数学的知識の乏しい自分では、これがなければついてゆけなかったと思う。ほかの物理の授業でも役立った。

  • 電磁力という複雑な物理現象がマクスウェル方程式として極めて簡潔に表わされるということに新鮮な感動を覚えた。マクスウェル方程式が特殊相対性論につながっていったという点では物理と数学の深い因縁を感じた。やはり授業で扱った数学の技術(ベクトル解析・デルタ関数)は高度で今後の課題になりそうである。授業形態は、コンセプトが明確である点と自由に質問できる点が良かった。

  • この講義で初めて、大学で電磁気学を学ぶにあたって、高校との内容の違いに驚いた。ベクトルの演算や勾配・発散・回転などの計算に慣れておらず、物理現象を説明する道具としての数学の重要性を痛感した。しかし、それらの数学的準備に慣れてくると、高校での電磁気学の授業の延長線上にあるということがわかった。特にマックスウェルの方程式で、非定常状態でも式に矛盾の無いように項を付け加えたりして成り立っているところに感動した。数回の授業の中でマックスウェル方程式やローレンツ変換まで理解できるような数学的準備もあり、とても有意義な講義だった。

  • 電磁気学の基礎方程式が知識の無い人でも理解でき良かったと思う。大学の授業における自学自習の大切さがわかった。講義ではぼんやりとしか理解していなかった事も自習することで理解できた。
  • 発散や回転などベクトル解析の計算や積分などの計算を考えるのが難しく電磁気学の話までたどり着くのが大変だった。ベクトル解析を少し勉強してからよく復習したい。授業は、いわゆる無駄話も含めて面白く良かった。

  • 高校の範囲のみの電磁気学しか知らなかったので、初めて触れる本格的な電磁気学だった。数学的な内容も電磁気学の内容も初めて聞いたときには戸惑いがあったが本を読んで調べていくうちに徐々にわかってきた。授業は確かに難しかったが、「自分でいろいろ調べよう」という好奇心が刺激され適度に高度なものだったので、とても興味深かった。短い時間なので難しいことかもしれないが電磁気学をめぐる人間ドラマを絡めていただけたらより面白いと思う。

  • 1年生の自分にとっては、少し数学的な面できつい授業だった。divやrotなど習っていない数式がよく出てきたり、高校までと比べるとあまりにも突然抽象的な内容になっていた気がした。授業中に多少問題を課したり宿題を出したりすると分かりやすく授業が聞けるような気がした。実際、計算問題を解いてみて、初めて身に着くと同時に計算への理解が深まった。特にマクスウェル方程式はどの値を求める方程式か分からないほど文字だらけで、初めて見た自分にとってはとても難解だった。

  • 講義の内容にとらわれない質問に答えてくれるところが一番印象に残っている。この授業をとってよかったと思う。「自分が全く敵れない相手とどう張り合っていくのか?」という質問に「一人一人の人間が全ての範囲をカバーできるのではないのだから,残った部分で結果を残していく。」と答えられたのが印象的で、新たな発想をいろいろと得ることができた。講義の内容については、講義タイトルの通り式の意味やその背景となる話が主で、それも大変面白い内容だったのだが、数学的な知識が不足している(高校範囲の程度)と辛いことが多かった。それに関してもう少し詳しいプリントでの説明等があると嬉しいなと思う。

  • 大学の物理を高校卒業したばかりの人間が理解するのに大いに役立つ授業をしてくださったと思う。特にマクスウェル方程式についての講義では分かりやすかった。高校と大学の勉強の内容からとまどったこともある。以下それを付記します。 ・  などの表記(高校では  のみ使う)
    ・線積分、面積分とそれらの表記

  • 僕は高校物理までの知識しか持っていなかったので初めて学ぶ内容が多く、おもしろかった。相対性理論で時空が変なことになるとは聞いたことはあったものの、光速度は一定という事実も知らず、単純な驚きもあった。また、grad, div, rot といったベクトル解析の話は全くの初耳で、これらについては結構頭をつかって考えたのがいい勉強になった。考える必要のある内容がこのくらい混じっていると、授業としては、退屈し過ぎず難しすぎず、良い感じがする(少し難しい方ではあると思いますが…)。

  • 物理学が進歩してきた過程や、これから物理・化学系の授業で扱うであろう計算規則や物理法則について事前に知識が得られてよかったと思う。計算途中に出てくる面積分や体積分の使い方と計算方法が、個人的によく分からず、マクスウェル方程式の意味はともかく、その導出過程がよく分からなかったのでもう少し取り上げてくれるとありがたかった。

  • 率直に言って難しかった。用語も数学的内容も難しく、スピードも速かったので、あっという間に終わってしまった印象です。途中の式変形や考え方をもっと説明してほしかった。線積分面積分体積分がいきなり出てきて戸惑った(偏微分もです)。普段から、そのような数学に慣れ親しんでいないので、もう少し丁寧に説明してほしかった。物理の歴史や学び方についての講義はとても有意義だったが、レポートで評価がつく以上そこで用いる基本的な考えはしっかりと説明した方がいいと思う。新しい(主に数学的な)内容が多く含まれるので、説明は増やしてほしいが板書の速さはもっと落としてほしい。板書を書き写すだけの90分ではもったいない、とはいえ今回の出来は自分の勉強不足ですが…。

  • 難しくてついてゆくのがやっとだった。レポートを書き上げた今でもまだ理解できていない感じがする。板書の他にプリントがあって復習がしやすく助かった。マクスウェル方程式を天下り式でなく自らの手を使って導くことができたのはうれしかった。マクスウェル方程式から相対論へとつながっていく様子を垣間見て物理学の4本柱が互いにつながりあっているのを実感した。授業は1312室で行われたが、狭くて暑くて集中しづらかった。大きい教室で1人で2人分の席を広々と使って授業を受けたかった。

  • ほとんどすべての人から指摘があることと思うが、受講者人数が教室の収容人数を上回る状況が長く続いたため、立ち見せざるを得ない学生がしばらく見られた上に座ることができた学生もかなり窮屈な思いをして講義を受けていた。上田先生は、教室変更のために教務課に相談して下さったと聞いたが出来ればもっと速い段階で教室変更を行ってほしかった。第1回目の講義で先生がお話になった優秀さの3段階の話がとても印象に残った。大学生活が始まって2カ月が経つが最近クラスでも熱心な学生とそうでもない学生の二極化がみられるようになった。私は理科Ⅱ類に所属しているため、クラス内に理科Ⅲ類の学生も含まれているのだが東大入試の頃には理Ⅱと理Ⅲの学生の間で学力の格差があったはずなのに今はあまり感じなくなった。先生がおっしゃった「大学入試の時点で優秀さが一旦リセットされる」という意味が最近なんとなくわかるような気がしてきた。講義の内容についてですが、やはり入学したての1年生にとっては講義が回数を重ねるにつれて理解が困難な部分が多く出てきたように思う。特にマクスウェル方程式の部分が定量的にも定性的にも具体的なイメージがつかみにくかった。そこで各講義の内容に関連した簡単な例題(解答付き)をプリントにして毎回講義資料とともに配布し学生の理解を含め、なおかつ次の講義を理解するための最低限のラインを提示されるようにしてはいかがでしょう?もちろんこれを実際にやると先生の負担も増えることになるが、講義の内容が実際どういう使われ方をするか知ることで、かなり初歩的な段階での学生の勘違いを減らせることができるようになると思う。(実際、今回のレポート課題を解くにあたり、私は外積や発散の計算で勘違いを連発してしまっていた。)加えて、この講義は、理学部物理学科の宣伝という意味を多少なりとも含んでいると思うので、もう少し物理学科での活動の様子を説明して頂きたかった。例えば、物理学科の学生の一日のタイムスケジュールや実際にどういう科目を何年生が学んでいるのかなど、先生にとっては常識かもしれないことでも教養学部前期学生にとってはとても興味があることが割と多いと思う。また、物理学科の研究室の様子も知らない人が多いと思うのでムービーや写真を撮って講義の最後に学生に見せるようなことをすると学生に物理学科のイメージがよりわかりやすくなるのではないでしょうか。

  • はじめの2・3回の優秀さの話とか、物理学の話はとてもおもしろかったのだが、そのせいでマクスウェルの方程式にたどりつくまでの過程がとてもはやく、わかりづらかった。受講生も1年生が多く、まだベクトル解析も電磁気学も学んでいない人が大半であると思うので、マクスウェル方程式にたどりつくまでの数学などをもっと丁寧に教えてほしかった。先生の望む講義の形である「対話」が後半において全くなされていなかったのはそのためだと思う。

  • 私は今1年生なので、電磁気学パートの後半は知らない式がたくさん出てきて少しハードに感じたこともあったが、高校や大学の他の授業では扱わず個人的に学ぼうにも時間の余裕がなくて考えられなかった基礎方程式の意味を週1回じっくり考えることができて、とても有意義な授業だった。最後にこうしてレポート課題を解いてみて、授業を聞いてわかったつもりになっていたけれどなかなか解けない…じつはあまり理解できていなかったのでは?と思った。1章終わるごとにとか、プリント1枚解説し終わるごとに2、3問ずつ今回の課題のような問題を出し、提出は今回のように最後にまとめてという形なら、もっと早くに自分がいかに理解したつもりになっていたかに気づけたかと思った。

  • この講義を受けて、高校では公式暗記ありきであった物理が微分・積分を用いて公式を導き出す過程を体験することでとても美しく感じることができた。また、物理の様々な分野の話を聞くことで、今よりもさらに興味が湧き、残りの教養時代にしっかりと物理を学びたいと思うようになった。また授業初回の「本当の頭の良さ」というのを聞いて私も常々発想力に欠けることは認識していたが今後はマニュアル力からその次のステップへ続けてゆきたい。(建設的な提案)5時間という短いものであったので、どうしても数学的知識がよくわからずに終わってしまい,また相対論等がそれほど取り上げられなかったので、2人で授業するのではなく1人でじっくりやった方がいいと思う。また、レポート前半の数学計算を宿題として徐々に数学的知識をつけてゆくのも良いと思う。

  • 「基礎方程式を考える」の授業を受けて、大学の物理と高校の物理の間のギャップがかなり大きいものだと実感した。しかし、数式をいろいろと変形することによって、光が電磁波であることがわかったり、時間と空間が混じることがわかったりするのには圧倒されるほどの驚きと感動があった。この授業で学んだものを軸にしてこれから大学範囲の物理を習得していきたいと思う。提案ということでは、今回僕自身が最も苦労した点は数学力が追い付かないことだったので、1学期間電磁気パートのみをやる代わりに数学的フォローが充実しているとより理解が深まるのではないかと思う。

  • 何も知らないところからはじめたので不安だったが、プリントがわかりやすくて、だいたいの雰囲気がわかった、計算式はどのような作業をするのか具体的な数値で例を示してもらうと理解が深まると思う。

  • 授業は電磁気学の内容を一つずつ丁寧に説明していただいたため大変よくわかった。後期の電磁気学の授業も余裕を持って聞くことができそうである。教室がやや窮屈なので、可能ならば、もう少し大きな教室にしていただけるとより授業に集中できると思う。

  • 講義で印象的だったのは、物理は数学だけからは思いつかないものを数学に要求したり(ディラックのデルタ関数など)、数式計算の結果を理解しようとする中で新たな物理が展開されたり(ローレンツ変換など)、といった物理と数学の関係の深さであった。晩年のアインシュタインは、数学の強力さばかりに頼って新たな発見ができなかった、とも言われる。物理と数学の相互作用から両者が発達してきたことを考えれば、我々も物理と数学の関連を常に探っていくような姿勢を保っていることが重要なのだと思う。